2011年5月20日金曜日

これが、デルの新しい液晶一体型PCだ――「Inspiron One 2310」検?

 デルの液晶ディスプレイ一体型デスクトップPC「Inspiron One」シリーズから、新モデルの「Inspiron One 2310」と「Inspiron One 2205」が登場した。

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 従来モデルの「Inspiron One 19」はWXGA(1366×768ドット)解像度の18.5型ワイド液晶を備えていたが、Inspiron One 2310はフルHD(1920×1080ドット)対応の23型ワイド液晶
、Inspiron One 2205はフルHD(1920×1080ドット)対応の21.5型ワイド液晶を採用しており、いずれも大画面化と高解像度化を果たしている。

 また、ボディデザインを一新するとともに、デルとして初めて地上デジタル放送専用のテレビチューナーを内蔵したことに加えて、オプションでタッチパネル付きの液晶ディスプレイも選べるなど、外観から内部まで
最近のトレンドを意識した仕様にまとめているのもポイントだ。

 今回は上位機種のInspiron One 2310を試してみた。4つのパッケージが用意されているが、入手したのは最も安価な「ベーシックパッケージ」(9万9800円)をベースに、液晶ディスプレイをマルチタッチ対応のパネルに変更したものだ。価格は11万5550円となっている(2010年11月18日現在)。 MBT


●フォトフレーム風のシンプルなスリムボディを採用

 まずは外観だが、他社の液晶一体型PCと同じように省スペース性の向上に努めている。正面から見た際に、液晶ディスプレイの周囲に余計なボタンや端子がなく、シンプルに仕上がっているため、PC本体ではなく、単体の23型ワイド液晶ディスプレイといわれれば納得してしまうほどだ。 アスタリア RMT


 ただ、通常の液晶ディスプレイのように1本足の先に台座が設けられているスタイルではなく、大きめのフォトフレームといったデザインになっている。ブラックとシルバーで塗り分けられたボディは、本体の下部に飛び出した2本のスタンドと、背面に装着された透明なスタンドの3点で支える構造だ。接地している面積は小さいが、設置時にふらつくような
ことはなく、安定性に問題はない。背面の透明なスタンドはチルト角度の調整に対応し、ほぼ垂直立ちの状態からスタンドを開くことで、画面の角度を見やすいように傾けられる。

 本体サイズはスタンドを閉じた状態で420(幅)×90(奥行き)×570(高さ)ミリ、重量はタッチパネル搭載で約8.95キロ、タッチパネル非搭載で約8.15キロだ(重量はシステム構
成により異なる)。画面を少しチルトさせて設置するには、倍以上の奥行きが必要になるが、それでも専有面積は単体の23型ワイド液晶ディスプレイとほぼ変わらない。

 付属するキーボードとマウスはワイヤレス式で単三形電池で駆動するため、ケーブルが机上にちらばることなく、省スペースなボディと合わせてスッキリと設置できる。ブラックのワイヤ
レスキーボードは薄型で、プレーヤーソフトの再生機能を制御するボタンとジョグダイヤル、テンキーまで備えたフルキーボードだ。スクロールホイール付きのマウスもワイヤレスタイプで、1個の小型USBレシーバーでマウスとキーボードを接続できる。

 また、Windows Media Centerボタンを持つ赤外線リモコンも付属し、離れた場所から手軽に操作すること
も可能だ。このリモコンはコンパクトだが、必要十分な機能が用意されている。マルチタッチ対応の液晶ディスプレイによる直感的な操作に加えて、小さいながらも操作性の悪くないリモコンで、近くても遠くても操作が楽に行えるのはうれしい。

●ノートPC向けプラットフォームでボディを薄型化

 ここまでスリムにできたのは、インテルの主力ノ ASTARIA RMT
ートPC向けプラットフォームであるCalpella(開発コード名)をベースにしているためだ。フルHDの液晶ディスプレイにノートPCのパーツを詰め込んでいると考えると分かりやすい。

 モバイルプラットフォームなのでCPUは、当然モバイル向けのCore i3-370M(2.4GHz)になる。自動オーバークロックのTurbo Boostには対応しないが、2つのコアを備えており、
Hyper-Threadingによる4スレッドの同時実行が可能だ。もう少しCPUパワーが欲しい人向けに、BTOメニューでCore i5-460M(2.53GHz/最大2.8GHz)も用意されている。

 チップセットもモバイル向けのIntel HM57 Expressだ。このチップセットはFDIをサポートしているので、Core i3の内蔵グラフィックス(Intel HD Graphics)が利用できる。しかし、Inspiron One 2310
ではそうせずに、わざわざ外部GPUのATI Mobility Radeon HD 5470(グラフィックスメモリ1Gバイト)を搭載している点に注目したい。

 このGPUはエントリー向けで、それほどパフォーマンスに期待できるわけではないが、最新のDirectX 11に対応していたり、MPEG-4 AVC/H.264やAdobe FlashなどHD動画コンテンツの再生支援機能を持っているなど高機能だ。
もちろん、Core iシリーズ内蔵のグラフィックスコアよりは3D描画性能も高く、Intel HD Graphicsではまともに動かない3Dゲームタイトルを何とかプレイできるといったケースもあるだろう。

 メインメモリはDDR3-1333に対応し、容量は4Gバイト(2Gバイト×2/PC3-10600 SO-DIMM)を積んでいる。OSは64ビット版のWindows 7 Home Premiumなので、4Gバイトの
メモリはフルに利用可能だ。メモリの最大容量は8Gバイト(4Gバイト×2)とされているが、現状ではBTOメニューに4Gバイトを超えるメモリ構成は用意されていない。

 HDDはコストパフォーマンスのよさから、デスクトップPC向けの3.5インチSerial ATA HDDを内蔵している。回転数は7200rpm、容量は1Tバイトと十分なスペックだ。光学ドライブはスリムタイ MBT 靴
プのDVDスーパーマルチを採用するが、記録型のBlu-ray Discドライブに変更することもできる。

 なお、メモリスロットなどにアクセスするための小さなカバーは設けられていないが、背面カバーの下には2本のネジがあり、本体を水平な面に寝かせて2本のネジを外した後、背面全体を上方向にスライドさせると、背面カバー全体を分離できる。カバーを外せば
、2基のメモリスロットやHDDベイにアクセス可能だ。

●23型フルHD液晶はタッチパネルのオプションに注目

 液晶ディスプレイは1920×1080ドット(フルHD)表示の23型ワイドパネルに白色LEDのバックライトを組み合わせている。画面サイズと解像度のバランスが保たれており、フルHDの表示が細かすぎる印象はなく、適度な精細感がある。


 輝度やコントラスト、発色などの表示性能は最近の低価格フルHD液晶ディスプレイと同程度で、特に画質にこだわる向きでなければ不満は出ないレベルだ。ただ、グレアパネルなので照明や周囲の風景が結構映り込むことに加えて、TN方式の液晶パネルということで上下の視野角は少し狭い。ここはユーザーの姿勢や設置場所に応じて、チルト角度の調整で
カバーしたいところだ。

 なお、BTOオプションのタッチパネル付き液晶ディスプレイを選択することで、Inspiron One 2310を大柄のタブレットPC(ブックレット型)ライクに使うことが可能になるのは見逃せない。タッチパネル液晶への変更は1万5750円と手ごろに設定されているので、タッチパネル式を選んでおくことを強くおすすめしたい。

 実
際、液晶をタッチパネル方式に変更することで、Inspiron One 2310の魅力はよりアップする。タッチパネルにするとWindows 7 Home Premiumのマルチタッチ対応タブレット機能が有効になるのに加えて、タッチパネル操作を効果的に利用可能なガジェット「Dell Stage」もプリインストールされる。このDell Stageにはタッチパネルを便利に使うツールが含まれており、画面を
指で触って操作できる。

 Dell Stageに含まれるタッチ操作向けのツールとWindows 7のマルチタッチ機能は、一度作法を覚えてしまうと楽しく、かつ効率的に操作を行える。付せんツールの「StickyNotes」は直観的な操作で手書きのメッセージも加えられるので、非常にアナログっぽい味のあるメッセージを残せたりする。各種楽器をタッチ操作で演奏する「タ
ッチ楽器」など、タッチ操作を盛り上げてくれるツール類も豊富だ。

●地デジチューナーを標準装備

 BTOによるオプションではなく、標準構成で最初から地デジチューナーを搭載しているのは、デルとしては意外なことに本機が初めてだ。地デジチューナーは、ほかのメーカーでも多く採用されているAVerMedia A320Nが搭載されている。


 地デジ番組の視聴や録画などはOS標準のWindows Media Center機能を使う。別途視聴ソフトが搭載されているわけでもないため、機能は至ってシンプルだ。Windows Media Center標準の番組表経由で録画予約をして、録画した番組の視聴やDVDメディアへの書き出しなどもWindows Media Centerで行う。

 地デジの画質については、23型フルHD液晶ディスプレイ
を搭載するため、精細さがあり、ノイズや変なザラツキもなく、カジュアルな視聴なら十分なクオリティといえる。付属のリモコンで手軽に操作でき、レスポンスも問題ない。

●THX TruStudio PCオーディオテクノロジーを搭載

 液晶ディスプレイの下にはステレオスピーカーを内蔵しているが、さらにサウンド面でのこだわり機能も搭載している。ダ
イナミックレンジを補間してより臨場感を高め、高品位なサウンドを再現する「THX TruStudio PC」オーディオテクノロジーに対応しているのだ。

 MP3やAACで音声を圧縮すると、どうしても音域が間引かれてしまうが、THX TruStudio PCはそれを自然に聞こえるように補間してくれる。実際に聴いてみると、確かに低音域から高音域まで、幅が広がった再生と
なるので、音楽コンテンツを楽しみたい人や映像コンテンツで臨場感あるサウンドが欲しい人にとってはうれしい機能だろう。

●外部ディスプレイとしての利用も可能

 インタフェース類は、アクセスしやすい本体右側面に2基のUSB 2.0とメモリカードスロット(SDHCメモリーカード/MMC/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード対応)、ヘ
ッドフォン出力とマイク入力の各端子を備えている。

 本体背面の左側は4基のUSB 2.0ポート、外部スピーカー出力、ギガビットLANといった端子が並ぶ。背面の右側はHDMI入力、アナログRGB入力、コンポジットビデオ入力、光デジタル音声出力が用意され、AV機器やゲーム専用機などを接続して外部ディスプレイとして使える点がユニークだ。通信機能に
ついては、ギガビットLAN以外にもIEEE802.11a/b/g/n対応の無線LANも搭載している。

 全体的にはこのクラスの液晶一体型PCとして充実した機能といえるが、ExpressCardスロットやeSATA、USB 3.0などの高速なインタフェースは用意されていない。増設はUSB 2.0経由でしか行えない点は覚えておきたい。

●気になるパフォーマンスを各種テストで検


 このように機能や使い勝手の面では、かなりよくまとまっているInspiron One 2310だが、パフォーマンスはどうなのかが気になるところ。そこでいつものように、各種ベンチマークテストを使ってチェックしてみた。

 いつものようにWindows 7標準の性能評価機能であるWindowsエクスペリエンスインデックスから見てみよう。最も低いスコアが
Windows Aeroパフォーマンスの4.9、ゲーム用グラフィックスは6.3となっている。CPUはCore i3ながら、6.7と意外に健闘している。メモリとHDDもミドルレンジ向けのPCとしては、問題ないスコアだ。

 通常時のデスクトップ操作が重かったり、引っかかったりすることはない。Office 2010のようなビジネス用ソフトウェアを快適に使えるのはもちろん、地デジ
の視聴?録画やHD動画コンテンツを楽しむのにも十分満足できるパフォーマンスだろう。

 次は定番のベンチマークテストプログラムを走らせた。計測したのは、PCMark05、PCMark Vantage、3DMark 06、3DMark Vantageで、3Dゲーム系ベンチマークテストはFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、FINAL FANTASY XIV Official Benchmark、STREET FIGHTER IV
BENCHMARK、LOST PLANET体験版&ベンチマークDirectX 10版、THE LAST REMNAN体験版&ベンチマークといったソフトだ。

 3Dゲーム系のベンチマークテストではFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3を除き、低解像度の1280×720ドットと高解像度の1920×1080ドット(フルHD)の2種類を計測している。

 結果は上の表に示した通りだ。総合的な
パフォーマンスを評価するPCMark05やPCMark Vantageでは、Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアと同様、エントリーからミドルレンジクラスの個人向けPCとして、不満のないレベルにある。

 その一方で、CPU内蔵グラフィックス機能を上回る描画性能の外部GPUを備えているとはいえ、やはり本格的な3Dゲームのプレイは厳しそうだ。特にFINAL
FANTASY XIVは、1280×720ドットよりさらに解像度を落としても満足にプレイするのは難しい。

 そのほかのゲームも画面の解像度を1024×768ドット以下まで落として何とかなるといった感じだ。ただ、FINAL FANTASY XIやSTREET FIGHTER IVといった3Dグラフィックスの負荷がさほど高くないタイトルでは、いい感じでプレイできそうだ。

 そもそ
もゲーム向けのPCではないのだが、欲張ってゲームまで視野に入れた使い方をしたいのであれば、BTOでCPUをCore i5-460M(2.53GHz/最大2.8GHz)に変更することで、タイトルによっては少しのパフォーマンスアップが可能だろう(GPUが変更できないので、3D描画性能の大幅な強化は望めないが)。

●テレビや外部ディスプレイとして使えるリーズナブルな
多目的PC

 以上、Inspiron One 2310の実力を一通りチェックした。単体の23型フルHD液晶ディスプレイにもなり、地デジチューナーを標準搭載するなど、多機能かつスタイリッシュな省スペースの液晶一体型PCに仕上がっている。将来的にはHDMI経由でパフォーマンスの高いPCを接続して外部ディスプレイ代わりに使えるほか、液晶テレビとしても扱えるので
、長期間現役で活躍できそうだ。

 さらにタッチパネル付き液晶を搭載した場合は、大画面のタブレットPCともいえる直感的な使い勝手が手に入り、独自のタッチ用ツールによる面白みも加わる。テレビ機能も含めて1台で何役もこなせる大画面PCを手ごろな価格で探している人は、ぜひ検討してみてほしい。


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引用元:Perfect World rmt

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